子どもに使って欲しい割れる器

子どもの日が近づきました。
今日は、子どもさん用に是非選んでいただきたい
陶磁器の器のお話を…。

陶芸家・石黒いずみさんが展開している、
「子どもの器」シリーズです。

子どもの器_1

動物シリーズ、乗り物シリーズ、電車シリーズなど、
子供たちの大好きな柄がデザインされています。

子どもの器_2

製法は大人が使う器そのままに、ひとつひとつ手づくり。
サイズを小さな手のサイズに合わせたり、
支えやすいように取手を付けたりと配慮されています。
幼児用に、1枚の皿に仕切りを付けた
ランチプレート状のものも人気です。
手仕事の温もりもまた、子どもにはいいですよね。

子どもの器_3

ここで改めて考えていただきたいのは、
「割れ物は危ないから、子どもには…。」という大人の声です。
確かに陶磁器は割れものですから、
場合によっては危険も伴うかもしれません。
また、重量もそれなりにありますので、
扱いの楽なプラスチック製品を選びがちなのは、充分に理解できます。
それでも、敢えて割れ物を選ぶことで得られることもある、
ということを考えたいものだと思うのです。

我が家にも子どもがおりますので実践していることなのですが、
小さな頃から割れ物に触れさせると、
落ち着いて大切に扱うことを覚えてくれます。
乳幼児期には、同時に大人にもまた
安全をしっかりと見守るという習慣が身につきますので、
双方にとって良いことだと思います。

もちろん、失敗することもあるのですが、
割れた時には、まずは、大人が片付けてくれるまで
動かない、触らない、ということを教えました。
少し成長すると次は、失敗したものをどのように
自分で処理したらよいのかという教えと経験に繋がります。
また、愛用の品を壊してしまったのですから、
ショックと反省も大きく、心の成長にもなります。

そんなふうにモノと向き合う暮らしをしていると、
子どもでも、たくさんの失敗はしないものだと気づきます。
大人だって、器を割ったりしますよね。
それと然程大きな違いはなかったのです。

それから、手づくりの器の利点をもう1つ。
ものによっては、結構丈夫だということです。
この石黒さんの器も磁器で厚めにつくられているので、
少しくらいのことでは割れません。
ガラスも、噴きガラスのものは肉厚なので、然りです。
量産品の器は薄いものが多いので、むしろ割れやすかったりします。


子どもと一緒に、モノを通して愛着と大切にする心を育てる。
見守る大人もまた、育てられる。
これが大切ですね。
こんなお話で、子育て経験者のお客様と盛りあがっています。