後藤耕一 展より “いろいろの釉”

後藤耕一 展
ー 陶芸家として生きた証し ー

2016.10.15/sat ー 25/tue



いよいよ最終日になりました。
後藤さんに会いにきてくださる方、
後藤さんの器に会いにきてくださる方でいっぱいの毎日。
本日も既に作家在廊中です。

後藤耕一作品と言えば “Cosmic blue” “Sky mat”が名刺代りですが、
改めて一つ一つの成り立ちをお訊きしながら
歴代の作風も眺められることこそ、
この回顧展の豊かさだと感じています。

本日は、いろいろの釉、作風の作品を…。

後藤耕一展_8

初期の頃に、常滑の土、信楽の土などを使って
焼かれていた“練り込み”。
1996年に開業した十二ヵ月では、
かつて見たことのない作品でした。

後藤耕一展_9

練り込みの器の中は
青い“Cosmic blue”で仕上げられていて、
後藤耕一らしさを垣間見ます。
土の色と宙(そら)の色との対比が
別のもののようでありながら、
やはり溶け込んでいて…。

後藤耕一展_11

中期の“灰釉窯変”の器。
土を焼くということの豊かさを
感じさせてくれる作品が数多い時代でしたね。

後藤耕一展_12

後期に数多く制作された
やわらかなフォルムと印象の“白土”のシリーズ。
黒や青を中心とした後藤作品を
お互いに映えさせる器たち。

後藤耕一展_10

後期の“白化粧”を施した“灰釉”の器。
白化粧が焼成により縮み、景色をつくっています。
初期のCosmic blueにも見られる表情です。

後藤耕一展_13

後期の“灰釉”。
窖窯(あながま)で焼かれたものです。
薪を焼べて焼かれる器らしい
色の変化、渋みが味わいをつくっています。