銅のドリップポットを育てる 〜十二ヵ月の記録_2

先回の投稿、
「銅のドリップポットを育てる 〜十二ヵ月の記録_1」
に続くvol.2。

十二ヵ月のドリップポットを
リスタート”から育てていく記録です。

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【リスタートから3ヶ月後】2013.07.22
ドリップポッリスタート_3ヶ月_1

遠目に見ると、1ヶ月経過の時点から
あまり変化が無いように感じられますが、
確実に灼き色が濃くなっています。

ドリップポッリスタート_3ヶ月_2

アップで見ると、色の変化が良くわかります。
無駄な汚れなどを排除しながら育てられているせいか、
今回は、赤味がきれいに育っています。
vol.1の末筆でお伝えの通りに、
ごく簡単で当たり前のことを続けているだけなのですが。

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【リスタートから11ヶ月後】2014.03.26
ドリップポッリスタート_11ヶ月_1

そして今日の姿。
リスタートから約11ヶ月がたちました。
毎月ごとの経年変化は僅かずつなのですが、
こうして久し振りに比較してみると、
銅らしい、しっとりと赤味が滲み出るような景色に育っています。
毎日、一般家庭の何十倍ものコーヒーを淹れますから、
育つスピードもまた何十倍です。
今回は、今のところ高得点をあげても良いと自画自賛しています。

ドリップポッリスタート_11ヶ月_2

ボディにも目立った色ムラは見られません。
こうして灼き色が濃くなると、
リフレッシュ時に僅かに残った斑点も
同化されて目立たなくなってきました。

ドリップポッリスタート_11ヶ月_3

内部は、すっかり黒々と。
煤などではありません。
あくまでも、銅が熱せられることによる色灼けです。

ドリップポッリスタート_11ヶ月_4

実は、10日程前に開催した水野さんとのコラボイベント
MORE THAN BISTRO “Smile Taste”の期間中に、
蓋に水滴の痕がついてしまったので、
セルフのお手入れを行なっています。
鍋洗い用のナイロン製不織布たわしに食器用洗剤をつけ、
部分的に軽く擦り落としました。
擦り痕が薄らと見えますね。

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《水滴痕など色ムラができてしまったら》

焼き色が付いた後の銅に色ムラができてしまった場合は、
早目に、周囲の色と浮かない程度に軽く擦ることが大事です。
私たちは、ナイロン製不織布たわしを使用していますが、
使い込んで少しよれてきたくらいのものが最適です。
これには研磨粒子が含まれていますので、
新しいもでのはよく擦れ過ぎ、
折角育った灼き色がそこだけ落ちて色浮きしてしまいます。

痕や汚れを落とす時には、
●早目に
●軽めに
●周囲と馴染ませて
これがポイントです。

この蓋程度の擦り痕ならば、
また少し経ち、全体に色が育つと目立たなく馴染みます。



これからも毎日コーヒーを淹れ続けるドリップポット。
終わりなく素敵に育てていきたいと思っています。

道具の扱いに、気負いは必要有りません。
大切なものなのですから、ほんの少しの思いやりを持つこと。
これこそが、道具との上手な付き合い方の基本。
コツなんて、ほんのちょっとしたことなのです。

ここに書き切れなかったお話しは、
どうぞ十二ヵ月に聞きにいらしてください。
水野さんのドリップポットと一緒に、
いつでもお待ちしていますよ。




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